団体概要

 「一般社団法人福祉サービスよってんか」設立趣旨書


 

 わたしたち「福祉サービスよってんか(以下、よってんか)」は、箕面市・北芝地域を拠点に2002年より活動をはじめました。活動をはじめた背景には、非識字、無年金といった差別ゆえの困難をかかえた北芝の高齢者たちの姿がありました。北芝の高齢者たちにとって、福祉サービスを利用すること、とりわけ地域外でサービスを受ける抵抗感は強く、被差別の体験が大きな障害となっていました。

 

●安心して暮らしつづける地域づくり・・・

 

 よってんかは、このような高齢者たちの思いをくみとり、「きびしい差別を受けてきた高齢者たちが、安心して暮らしつづけられる地域をつくりたい」との意志で、2004年、大阪府の高齢福祉施策である「街かどデイハウス事業(通称:まちデイ)」を、地域高齢者の拠点である「萱野老人いこいの家」ではじめました。また、2007年には萱野老人いこいの家の指定管理者となり、高齢者の生活支援や健康増進、生きがいづくりに貢献してきました。これらの取り組みには、いまや地域外の高齢者も多く参加しており、地域高齢者のつながりを広げ、豊かな交流の場を実現させることができました。

 

●地域に根ざした福祉・・・

 

 地域独自の取り組みでは、みまもりと生活支援を兼ねた互助活動を地域団体との連携で実践し、既存のサービスだけではカバーしきれない生活ニーズを補ってきました。また、よってんかのボランティア活動部門は「ボランティアグループがってんだ」として再編し、地域に根ざした取り組みを協働で行なってきました。設立当初より開催してきた多世代交流イベント「いこい縁日」をはじめとした、きめ細やか、且つ楽しみながら行なってきた取り組みは、地域らしい福祉活動の体現といえるでしょう。

 

 このようによってんかは、活動を通じて地域高齢者の暮らしに寄りそい、生活をささえてきました。これらの実践は各方面で評価され、2022年から「桜ヶ丘老人いこいの家」を指定管理者として運営するにいたりました。

 

●現在は・・・

 

 活動開始から20年となる2022年、いまや「人生100年」と言われる時代を迎えていますが、長寿社会をささえる施策は数も内容もまだまだたりていないと思います。

 

●北芝地域の課題・・・

 

 北芝において、まちデイの利用者は75歳以上の後期高齢者が主流となり、他方で下の世代の多くはまだ現役で働いているなど、高齢者の暮らしぶりにも多様性が見うけられます。また、高齢者予備群である中高年層の困窮や、8050問題などと言われる世代をまたいだ複合的な課題、地域のつながりが弱い若年世帯など、10年後や20年後に影響をおよぼしかねない課題が見えはじめています。

 

●「誰のことも置きざりにしない」地域福祉・・・

 

 これらの現状をふまえ、よってんかはいままでの活動に甘んじず、豊かな地域福祉構築のために、法人格を取得して活動の基盤を整え、あらたな地域課題に取り組んでいくことを決意しました。しかし、複雑化した課題をわたしたちだけで解決するのはもはや困難です。そのために行政をはじめ、地域内外のまちづくり活動と連携し、世代や立場を超えたつながりをつくりながら、これまで以上に地域住民に寄りそい、対話を重ね、「誰のことも置きざりにしない」本当に必要な地域福祉を追及したい、との思いにいたったのです。

 

 わたしたち「福祉サービスよってんか」は、これからも地域高齢者に寄りそいながら、地域福祉を推進します。そして、誰もが安心して暮らしつづけられる地域社会の発展を目的に、一般社団法人として再出発します。

 定款


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